フローレス島 南京虫大発生と回避方法
みなさんこんにちは、筆者です!
ついこの間まで滞在していたフローレス島はラブハンバジョで現在進行形で襲いかかっている災害、南京虫(トコジラミ)の被害状況と対処法についてお話していきます。
フローレスに行く前に被害状況と対策を知って楽しい旅行にしていただけたら幸いです。
そもそも南京虫ってなに?
南京虫とはゴキブリのように人の生活圏に住み着く昆虫です。
体長は5ミリ程で、蚊と同じく動物の血液を主な栄養源としている吸血動物。
その生命力と繁殖力はゴキブリと互角かそれ以上かもしれません。
でもゴキブリよりもずっと困ったちゃんなのです。
生息地
- 木でできた家具
- 床や壁の隙間
- マットレスの縫い目
- 布で出来たもの カーテンなど
主食
- 動物の血液
生命力
- ゴキブリと互角かそれ以上
- エサなしで1年以上生き延びる
繁殖力
Photo by Erol Ahmed on Unsplash
- ネズミ講どころの話ではない
- 毎日5個卵を産む
駆逐の可能性
- 非常に困難
- 薬剤に対して非常に強い
- 卵には薬剤がきかない
刺されるとめちゃくちゃ痒い
1週間程は跡と痒みが残ります。
ところでこれは余談ですが、日本人は特に刺されやすいようです。
蚊に刺されやすい人は南京虫にも刺されやすいです。
ひどく汚染された部屋であっても欧米人のほとんどは刺されていませんでした。(蚊に刺されやすい人は刺されていました。)
しかしこれが被害を拡大した要因ではないかと筆者は考えておりますよ。
南京虫の厄介なところ
- 人や荷物にくっついて世界中にはびこるところ
- 夜寝ている間に悪さをするので気が気じゃなくなるところ
- 寝不足(痒みによる)とノイローゼ(強い精神的ストレス)に悩まされる
- 一度増えたら根絶が困難な為、家具や財産に大ダメージを食らうところ
- 繁殖力と生命力がハンパないところ
別記事でフローレスのダイビング記事を書いたのですが、今回の7日間の滞在中利用した宿は4件、そのうちの2件が汚染されていました。
筆者の運が悪かっただけかもしれませんが、ある情報からこの街の半分以上の宿が汚染されている可能性を感じました。
その情報というのが人気の船旅ツアーで使われている船についてのものです。
フローレスが汚染された理由 船旅ツアー
Photo by Zoltan Tasi on Unsplash
バリのお隣の島ロンボック島からフローレス島に4日間かけて航海するこのツアーは世界中の旅行者に大人気。
利用者は年々増え続けているようですがなんとこの木造船が南京虫に汚染されているらしいのです。
この船から降りてきた旅行者達に南京虫が。。。
これがフローレスの南京虫の悲劇の始まりでした。
それに気が付いたホテル側はロンボックからの船旅でこの島にやってきた旅行者に対して宿泊拒否を打ち出しましたが飛行機で来たと嘘つかれたらわかりません。
そしてその被害は安宿だけにとどまらないらしいのです。
先ほど駆除が困難であると書きましたが、日本人に困難な駆除がインドネシア人にできるとは思えません。資金も資材もありませんし休業する余裕もありません。
一番の被害者は現地の宿泊施設でしょう。
とはいえこちらも少ない休みで楽しみに来ているわけですからね、自分の身と休暇は自分で守る!
南京虫の被害を回避、最小限にする方法
観光客の多い場所はどこでも疑ってかかった方がいいです。
この記事の後半で筆者が利用して確認した、汚染された宿と大丈夫だった宿を書いていきますが、1年後は状況が変わるでしょう。
なので自分でその場で調べる方法と気をつけることをお伝えします。
現地入りする前にGoogleやトリップアドバイザーの評価を見る
1つ星をつけている人の評価をチェックしましょう。
ここに南京虫の存在がほのめかされていたらもうアウトです。
現地で他の旅行者やその宿と関係がない人に聞いてみる
現地に入ってからその宿に南京虫がいるかどうかをダイブショップなどで聞いてみましょう。
ダイブショップの人たちは現地に住んでいる人たちなので情報を持っています。
宿に着いてから

とりあえず下調べではここのホテルは白。南京虫の噂も無かったし!

あー、疲れた!さぁ荷ほどきを。。。

ちょっと待ったぁぁあぁああ!!!!
まだ安心できませんよ!

え?!

それと初日は荷物を出来るだけ広げないで!
ここからその部屋が本当に白かどうか判断する方法をお伝えします。
自分の目でチェック
スマホのフラッシュライトを使ってこんな場所をチェックしましょう!
- 家具の隙間
- ベッドのマットレスの縫い目
- カーテン
- 壁や床の割れ目
南京虫は光が嫌いなので光を当てると動きます。
そしてもしその場に虫がいなくても黒いぶつぶつのシミがあったらそこは南京虫に汚染されていますので
すぐに部屋を変えてもらうか他のホテルへ移動しましょう!
虫は見当たらないし黒いぶつぶつも無かった。これで安心?
とりあえずその晩は泊まってみましょう。
ですが, 荷物は広げないでおきましょう。
その夜に刺されなかったらそこでようやく安心です。
お疲れ様でした。
何かに刺されたけどどうやって判断する?
ところで南京虫に刺されたか他の虫に刺されたか見分ける方法はあるんでしょうか?
すごい痒いって言ったってダニやノミ、蚊やブヨ、クモかもしれませんね。
南京虫は独特の刺し方をします。
あいつら人間と同じで食べ歩きするんです!

なに?食べ歩き?
文字通り歩きながら吸血するのですよ。もはやホラー。
なので南京虫に刺された場合、刺された跡が一箇所に密集します。たくさんいれば身体中に密集した跡ができます。
移動しながらブっスブス刺してきます。
すみませんが画像は精神的にきついので載せません。興味がある方はググってください。
刺されてしまったら
ぶっちゃけどうしようもありません。我慢してください。
できることがあるとすると
- 出来るだけ掻かないようにする 衛生上
- 患部を日光に当てない 跡が残るし痒くなります
- ムヒとかで多少痒みが引くかもしれません。
- 冷やすと痒みがおさまる
くらいでしょうか。
筆者の南京虫体験 in ラブハンバジョ
ここからは筆者が実際に遭遇した南京虫の悲劇の実録です。
ラブハンバジョには6日間滞在しましたがホテルは3回変えました。
ここでは南京虫がいたホテルといなかったホテルについて述べています。
CF Komodo Hotel 個室
到着初日はCF KOMODO HOTEL という空港に近いホテルに泊まりました。
理由は個室でエアコンとお湯シャワー、WIFIと朝食付きで2300円ほどだったからでした。
筆者は6号室に止まりましたがここにはいませんでした。
しかしそのホテルは町から遠く(急な坂道を徒歩15分)、その上シャトルバス(トラックの荷台)は夕食の時だけ、午後7時〜9時に限定されていました。
スクーターを一日700円ほどで借りることもできましたが、他のホテルは1時間ごとに送迎があることなどを聞いていたので、そして毎日ダイビングするのでもったいないと感じました。
2日間だけの滞在をした後、より良い環境を求めて次の宿へ
この時はまだフローレスが汚染されているなど微塵も思っていませんでした。
要注意 CIAO Hostel ドミトリー
CIAO HOSTELという景色のいいバックパッカーズホステルの4ベッドのドミトリーに移動しました。
景色も良いしエアコンの効きも良い。
築2年の新しい宿です。
でもここもやっぱり町まで遠かった。。。
1時間ごとにあるはずだったシャトルは30分遅れたり来なかったり。
その上居たんですよ、アイツが。
1日目は気が付かなかったんですが2日目に左腕の肘に刺された跡がありました。
新しいホステルなのに南京虫がいる!!
なのでさっさと退散!
次に向かったBajo Nature Backpackers
要注意 Bajo Nature Backpackers ドミトリー
ここで悲劇に逢いました。
このホステルは町の中心地にあり、ダイビングに行くのもレストランに行くのもとっても便利でした。
暗証番号式のロッカーも付いていて、ドミトリーの2段ベットにはそれぞれカーテンが付いていました。
男女兼用の部屋だったのでカーテンは助かりました。
やっと快適な生活ができると思ったのもつかの間、ベッドでゴロンして1時間も経たないうちに太もものあたりが痒くなってきました。
あれっと思って触ってみるとボコボコになっていました。。。
血の気がサーっと引いていくのがわかりました
飛び起きてその場をみると2ミリほどの南京虫が!!

うわ。。。最悪。。。
そこからシーツを剥がしてマットレスのチェック。
マットレスは新品で黒いぶつぶつはありませんでした。
しかし2段ベッドは木で出来ていました。
恐る恐るその隙間を見てみるとそこには黒いぶつぶつが!
(ヒャン!ヒャン!ヒャン!ヒャン!)←ホラー映画でよく出る効果音(笑)
これでもう完全にアウトです。
その部屋は個室ではなくドミトリーでベッドが20程ありました。
その全てのベッドが南京虫に汚染されているとみて間違いないでしょう。
しかしその時すでに時間は夜11時過ぎ。
そこからホテルの係の人に来て貰って一緒にチェックしました。
ホテルの人は始終そんなはずはないと言っていましたがモノがそこにいるわけですから言い逃れようがありません。
今夜は滞在するけど後の二日はキャンセルする旨を伝え、払い戻しを請求しました。
すると『ボスがいないから今は出来ない』と言われました。
同室にいたスイスからの旅行者の人たちは一箇所もささてれいませんでしたが、気味悪がってその様子を眺めていました。
ホテルの人に『ここにはいないはずだ』と言われたベッドでその夜を明かす事にしました。
次の日もダイビングが控えておりましたゆえ1時間でも眠れれば。。。と思っていたのですが。。。
結果は眠れないばかりか20箇所程刺されて15匹やっつけました。
朝ダイビングにいく前にチェックアウトをしてこの日からDragon Dive Komodo Hostelに泊まりました。
Dragon Dive Komodo Hostel ドミトリー
そして今回は止まる前にダイブショップで南京虫がこのホステルで出た話があるかどうか聞くと、あそこは大丈夫と言われました。
とは言ってもやっぱり調べないと気が収まりません。
入念にマットレスと部屋を捜索し、荷物は広げないでその夜を過ごしました。
次の朝、新しく刺された痕跡は見当たらず、ようやく町から近くて南京虫に占拠されていないエアコン付きの部屋にたどり着けたという安心感を得ることが出来ました。
以上が筆者が泊まったラブハンバジョの安宿情報でした。
南京虫に刺されない人たちの反応 〜ちょっとお堅いお話〜
先ほど紹介したBajo Nature Backpackersの紹介文でちらっと出てきた同室のスイス人の若者たち、多くの欧米人の南京虫への反応、これこそが南京虫の汚染地区を広げる原因だと筆者は思ったのでした。
筆者が躍起になって南京虫を探している間、スイス人の若者が話しかけてきました。
『何を探しているんだ?』
そこで筆者は
- 南京虫に刺された事
- このホステルはかなり汚染されている事
- 1週間近く滞在している彼らの荷物はすでに汚染されている事
- それを家や他の土地に連れていく事になり被害が広がる事
- 駆逐の難しさ
- 旅人一人一人の責任
について話をしました。
彼らはショックを受けていましたが、すぐに現実逃避と責任転嫁をはじめました。
- 俺が連れてきたんじゃない
- 俺のせいじゃない
- 俺は刺されないから広がっても構わないので荷物のチェックはしない
- だけど家に帰る前にはやろうかな(自分の家は汚染されたくない)
そんな言葉が帰ってきました。
そして最後に、
君が余計な事を言わなければこのまま何も知らずに(罪悪感を感じずに)旅が出来たのに。。。

。。。超絶ダサいな、君たち。
当然、刺される人は自分事
だけど刺されない人は他人事
気持ちはわからなくはないですけどね。
でもね、そんなに単純な話ではないんです。
- 南京虫のせいで廃業に追い込まれるホテルがあります。
- 南京虫がいる事を知りながら人を泊めてしまうホテルがあります。
- 南京虫の駆除のために大金を払って駆除を依頼しても完全に駆除することは難しいでしょう。
- 楽しいはずのホリデーが全身を刺されトラウマになってしまう人がいます。
- それどころか家に連れて帰ってしまって大きな損害を受けることもあります。
刺される刺されないじゃなくて
これはみんなの問題なんです。
みんなが少しずつ気をつけるしかないんです。
刺されない人は自分が関係ないと思っている。
自分の行動による周囲へのインパクトに対しての無知と無関心。
とても小さい事のように見えるけど今地球上で起こっている全ての問題の根本原因である感じています。
自分事にする習慣がみんなにとって住み良い世界を作ると筆者は思ったのでした。
最後に
みなさんいかかでしたでしょうか?
フローレスは現在急ピッチで開発がされていて、今インドネシアの中でも一番注目されている観光地です。まだまだ隠れた観光スポットや素晴らしいダイビングが体験できる磨けば光る宝石のような島です。
それゆえ人の出入りは増え続け南京虫がはびこったばかりかゴミなども増え今問題になってます。
旅人一人一人が出来るだけ足跡を残さないようにマナーを守って旅することがそこに住む人たちとその環境を壊さないで永く豊かな自然を守っていくことに繋がりそうです。
そして旅先では自分の身は自分で守らなければなりません。
せっかくの楽しい旅行を南京虫に台無しにされないよう、宿泊前にしっかり確認して楽しく過ごしていただけたら幸いです。
長くなってしまいましたが、ここんとこどうなってんのよ的な質問などありましたらできる範囲でお答えいたしますのでご連絡ください。
最後まで読んでくれてありがとうございました!
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